上布田つどいの家
共生型賃貸住宅
〒214-0011 神奈川県川崎市多摩区布田29-10
お客様相談室:044-945-6616
お電話の際には、『介護の家探し』を見たとお伝え下さい。
アイコンの説明
多摩川の土手からほど近いのどかな住宅街にある「上布田つどいの家」。ここは川崎市所有の土地で、川崎市住宅供給公社が戸建て住宅開発を行う敷地の一部に建設された3階建ての建物です。この建物を全国で有料老人ホームや高齢者向け住宅を展開している「生活科学運営」が地元のワーカーズ・コレクティブ「やどりぎ」と連携し、運営を行っています。 1階には登録定員25名の「小規模多機能型居宅介護」があります。「通い」を中心に、利用者の選択に応じて、ケアスタッフが自宅に「訪問」し、「泊まり」もできる多機能な介護サービスを受けることができます。 「小規模多機能型居宅介護」は、介護が必要となっても高齢者が住み慣れた地域での生活を続けることができるよう、改正介護保険法により、昨年4月に創設された「地域密着型サービス」のひとつです。
1F在宅支援施設
一方、「小規模多機能型居宅介護」がある1階のフロアのホールを隔てたスペースには、同じく介護保険の地域密着型サービスのひとつである「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」があります。グループホームは認知症の高齢者が家庭的な雰囲気のなかで共同生活をする場です。 全9室のグループホームは洋室と和室から選ぶことができます。 1階のフロアは全体的に木の温もりが感じられるインテリア。「小規模多機能型居宅介護」の「泊まり」のスペースには、洋室と和室があり、利用者の要望に応じて利用できます。檜の風呂で入浴できるという楽しみもあります。
2階と3階は誰でも入居できる賃貸住宅です。 ここに住みながら、1階の「小規模多機能型居宅介護」のサービスを利用することも可能です。そのため、「今は介護サービスを必要としないけれど、将来は一人暮らしや高齢者夫婦だけで生活していくことには不安を感じている」といった人にも適しています。 一方、「朝から晩まで介護はできないけれど親の近くで暮らしたい」という家族のニーズにも応じられます。1階のグループホームを利用している親の様子を「つかず離れず」の距離で見守ることもできます。また、「小規模多機能型居宅介護」の「通い」や「泊まり」の機能を活用しながら、無理なく介護を続けることもできるでしょう。 ちなみに、賃貸住宅の管理費には、生活支援費(1万500円)が含まれており、定期的に行われる健康セミナーの開催や、希望者への安否確認、救急車の手配、電球交換など、入居者の健康と「万が一」のときにも安心できるサポートをしてくれます。
賃貸住宅の各居室には、玄関、浴室、トイレに手すりが設置され、床の段差も解消されたフラットフロアになっています。 キッチンに目をやると、火を使わず安全に調整できるIHクッキングヒーターが設置されているなど、高齢者や障害者に配慮した設計がなされています。さらに、日差しが差し込む大きな窓は、ガラスが二重になっているペアガラス。断熱効果に優れ、結露も防ぎます。明るく広々としたバルコニーの付いた部屋もあります。 また、賃貸住宅の各フロアには談話コーナーがあり、入居者同士が交流をはかることもできます。 ハウス長の古閑順子さんによると、「花火大会があるときは、談話コーナーをビアガーデンのようにすることも計画している」のだとか。
「壁でなく垣根にしていることからもわかるとおり、私達はホームの中をご近所の目から隠さないようにしているのです」と、ハウス長の古閑順子さんは言います。 垣根に植えられているのは、アケビ、朝顔、ヘチマなど、季節のうつろいを楽しめる草花です。 さらに、敷地内には畑があり、今後はみんなで食べる野菜を育てる予定。野菜づくりに協力してくれるご近所のボランティアを募集中とのこと。 入居者は大きな窓から降り注ぐ気持ちの良い日光とともに、外の風景も楽しむことができます。 「地域の人に開けたホームを」という意思は、「地域交流スペース」にもあらわれています。1階の「小規模多機能型居宅介護」の「通い」のサービスを利用する人のための食事を準備する厨房はオープンカウンターになっており、このカウンターの前には、ご近所のみなさんが気軽に活用できる、テーブルやイスが置かれたスペースがあります。 「地域にとって子供は宝、お年寄りもまた宝なんです」という、古閑さんの言葉が心に残りました。
高齢者のなかには「自宅での暮らしを続けたいけれど家族には迷惑をかけたくない、かといって、費用などの問題で有料老人ホームへの入居もためらってしまう…」いう方が少なくありません。 一方、家族は「ずっと自宅で介護が続けられるか不安がある、かといって、両親を遠い施設に預けるのも気が引ける」と感じているケースも多いのです。 有料老人ホームとは異なる「上布田つどいの家」は、高額な入居一時金の必要もないことなどから、ご本人と家族のニーズに応じた、「これまでにない新たな住まいのかたち」を実現しているように感じました。 また、1階の「小規模多機能型居宅介護」とグループホームで働くスタッフはどちらの現場でも働いており、すべての利用者の顔を把握しています。小規模多機能型居宅介護を利用していた人が、今後グループホームを利用する可能性もあり、その移行にあたっても顔なじみのスタッフがいることは安心です。 まさに“多機能なうえに多機能を重ね”、高齢者とその家族のニーズに応じた高齢者の<住まい>のかたちは、これからもいろいろな形態となって増えてくるのではないでしょうか。 取材はオープンして間もない日に伺いましたが、5年後、10年後にどうなっているか、また訪れてみたい気がしました。
小山 朝子(ジャーナリスト)